消費税の課税の対象は、「国内において事業者が行った資産の譲渡等」と「保税地域から引き取られる外国貨物」に限られ、国外において行われる取引及び資産の譲渡等に該当しない取引は課税の対象になりません。
さらに、課税の対象は、
非課税取引、
免税取引、課税取引の3つを含む概念となっています。
ここでは特に重要な、国内における課税の対象についてみていきます。
国内取引の課税の対象は、@の「4つ要件」の
すべてに該当するもの、Aの「国内におけるみなし譲渡」となるものです。
@ 4つの要件
・ 国内取引であること
・ 事業者が事業として行ったものであること
・ 対価を得ていること
・ 資産の譲渡・貸付・役務の提供であること
A 国内におけるみなし譲渡となるもの
・ 国内において、法人が自社の役員に資産を贈与すること
・ 国内において、個人事業者が事業用に購入した資産を家庭用に使うこと
@又はAに該当する取引が、課税の対象となる取引になります。これをさらに、非課税取引に該当するか?免税取引に該当するか?というフィルターにかけて、最後に残ったものが、皆さんがお馴染みの課税取引となります。
簡単な例で、課税取引の判定をしてみます。
豊橋市の書店で雑誌を500円で買いました。
判定
4つの要件
・国内取引・・・豊橋市なので、該当
・事業者が事業として行ったもの・・・書店は事業者なので、該当
・対価を得ていること・・・500円を受け取ってるので、該当
・資産の譲渡・・・本を販売していますので、該当
∴ 課税の対象となります。
さらに・・・
・
非課税取引に該当しますか?・・・該当しません。
・
免税取引に該当しますか?・・・該当しません。
よって、課税取引と判断できます。
このように取引ごとに判断をしていきます。